BIOtech2012

バイオ産業関係者が集うパーティ「BIOtech2012 http://www.bio-t.jp/」でのこと。

ある大手医薬品メーカーの執行役はカナダのバイオ産業に注目しており、その理由を「国内外から融資を供給できる地域を整えているから」と答えまていました。
そして、中国や韓国からの留学生が増え、日本人は減少しており、
「カナダで学んだ留学生が母国に帰りだすと、脅威になる」と言っていました。
事実、カナダには世界的に優れたバイオのクラスターが数多く存在し、成功企業が生まれています。

電機産業に続いて、医薬品産業もやられるのかと思いながら、パーティの参加者(いわゆるVIP待遇)の
リストを見ました。1月に参加した、太陽電池、蓄電池、燃料電池の“電池三兄弟”に関するエネルギー分野のパーティ参加者(主催は同じところ)のリストと比較すると、

エネルギー分野のVIPは1000人中、3割が日本を除くアジアの方々。
バイオ分野のVIPは1000人中、日本を除くアジアの方々は1割も満たない。

この比較だけを見てみると、中国やアジアの各産業関係者は、日本への注目度に関しては、エネルギーに軍配が上がります。(表に出ている数字だけを見ているだけですが、他の要因ももちろん、探る必要はありますが…)

私は海外アジアの方に、必ず日本の展示会に来た目的を聞きます。
すると共同研究や代理店探しという回答が大半ですが、人材の引っこ抜きの話もちらほらあります。
そういえば、昨日(4月26日)の日経本紙の囲み記事で、日本企業の製造技術など海外アジア企業への漏洩について掲載されていました。材料メーカー技術者のヘッドハンティングの話題があり、日本の得意分野でもあるマテリアル技術の情報まで国外に出るといった、日本亡国を彷彿させる内容でした。

●参考記事
新日鉄が韓国鉄鋼大手ポスコに対して、高性能鋼板の製造技術を不正に取得したとして不正競争防止法に基づく民事訴訟を東京地裁に起こしたというニュースが駆け巡りました。                      
http://www.asahi.com/national/update/0425/TKY201204250428.html

事業縮小で韓国企業に渡った技術者が漏らした言葉を思い出します。
「日本は好きなのだが、食っていくには手段は選べない」

船を編む

引き続き、“ふね”の話です。
最近、三浦しをんの「舟を編む」の本を読んでから、しばらくマイブームです。
同じふねでも、今回は船の話題です。

舟と船の違いは何か。
慣例では、大型のものには、「船」を使い、
ごく小さいものには、「舟」を用いるらしいです。

しかしながら、船の業界、つまり日本の造船業界は大変らしいです。
造船業界を取材している記者さんから話を聞きました。

「日本の造船業は、2000年に建造量において韓国に抜かれ2位へ転落しました。
いまでは中国勢の台頭で、2010年に世界最大の建造国になりました」


さらにこう続けます。
「このまま新規受注が乏しく底を尽きますと、2014年から造る船がなくなってしまう」
と、造船業界では「14年危機」と囁かれるようになっています。

限られた造船の需要を奪い取ろうと韓国、中国の造船企業が安値受注に走る一方、日本の造船企業の新規受注は落ち込んでいます。昨今のテレビや太陽電池産業と似たものを感じました。日本丸は巨大な造船所を次々に立ち上げた韓国、中国勢の攻勢を受け、存続の瀬戸際に立たされています。
さらに、日本の造船会社の大半は国内のみで船を建造しているため、今の円高水準が続けば、メイドインジャパンがなくなってしまうかもしれません。

普段、私は太陽電池や蓄電池などの電池業界、フラットパネルディスプレイ業界を通じて、
いろいろ内部情報知ることが多いです。
その分、業界につかっていますと、他の専門誌の人と話していますと、自分はタコツボ化してしまっているな~と、痛感します。文字通り、造船業界を取材し、編集し、発信する「船を編む」話は興味深いものです。


http://www42.tok2.com/home/fleet7/Museum/history.html面白いページがありましたのでご覧下さい。
いろんな船があります。






『舟を編む』の続き

直木賞作家の三浦しをんさんの小説
『舟を編むhttp://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334927769』が大賞に輝きました。
出版社の辞書編集部を舞台に、辞書の編纂に奔走する人々を描いています。

先日、三浦さんを担当した女性編集者や舞台の元になった辞書部の方々と食事会がありました。
14、5名ほどいたのですが、たまたま座った席がなんというか、濃かったです

左前斜めがその担当編集者で、私の前が辞書編集出身者で現在は取締役、私の右横がこの本の主人公と思われる現役の辞書編集者で、実際に三浦さんの取材を受けた方。私の左横は今は校正の仕事をしており、現役のときは、辞書で有名な出版社に勤めていました。

書かれている辞書編集部と実際の編集部との違い。辞書の刊行は10年くらいかかるので、それまでの著者と編集者との講釈の相違。辞書の紙の薄さや紙の種類など、『舟を編む』以外の話が聞けて面白かったです。

毎月、一回はいろんな出版社の話が聞ける会があるのですが、久しぶりに今回のテーマはいい意味で濃く、
一つの文芸書に対して、各参加者のアプローチとディスカッションに刺激を受けました

『舟を編む』の大元は女性ファッション誌『CLASSY』に連載されており、雑誌の中で「辞書づくり」というテーマで、掲載当時から話題を呼んでいたと言います。
担当編集者は女性で、まだ社歴もそんなになく、なによりもスマートな話しぶりが印象的でした。

このような文芸本は、映画にしたら、どの俳優が適任で本の登場人物にするか想像して編集するのが楽しいといいます。映画化も予定されており、さらに辞書を作った人たちのことに思いを馳せることになるんだなあと楽しみです。


蛇足ですが、、、

作家もいろいろな出版社から刊行しているので、出版編集者が作家を囲みます。

私が今やっている仕事は、研究者が執筆していただいておりまして、
そういえば、理工系出版社の集いでは、大学の先生を交えて出版編集者が囲みます。
産業系の出版社、業界誌関係の集いでは、企業関係者を交えて記者関係者が囲みます。

発信元とその媒体の関係は分野に限らず、同様な構造であることを実感しました。



最近、産業レポートを書いていなくてすみません
いろいろネタはあるのですが…。

今年の本屋大賞

今年の本屋大賞は三浦しをんさんの「舟を編む」に決まりました。
2011年度で文芸本を読んだのはこれ一冊だけですから。
なんだかうれしいです。
http://mainichi.jp/feature/news/20120411ddm012040042000c.html

花見2012

毎年、花見をしています。
桜の花に魅了されるのか、もしくは友人らと一緒に見るから参加するのか。
昨年は花見の自粛モードで、チャリティー花見で仲間を感じたものです。
そして、一年を経過して、花見をすることで、人との付き合いを深めることもあるなとしみじみと思います。

また、花見でしか顔が合わない友人がいて、「この時期、花見があってこそのつながりだな」と
一年ぶりの再会にも楽しみです。

以下、桜の写真です。ごらんください。

上野
●スカイツリーをバックに

さくら4
●上野の桜に鳩がとまる


さくら3
●ネコもとまる1


さくら2
●ネコもとまる2



プロフィール

Author:初田竜也 ; 所属  シーエムシー出版( http://www.cmcbooks.co.jp/)
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